2024/12/26

特殊事情欄とは? 使い方次第で税務調査を避ける自衛手段のひとつに

 確定申告書の「特殊事情欄」の有効な使い方について解説していきます。

「特殊事情」欄とは

 確定申告書の青色申告決算書(白色の場合は収支内訳書)には、右下のところに「本年中における特殊事情」という欄があります。これは1年のうちに生じた特別な事情や、その年に起きた特殊な出来事などを記入する欄です。

 特に収入が急に増えているのに、納税額があまり増えていない人や、特定の経費が急に増えたような人は注意です。なぜ収入が増えたのか、なぜ納税額が増えていないのか、なぜ経費が増えたのか、という事をできるだけ詳しく説明することによって、税務調査を避ける自衛手段になります。

特殊事情欄の記入例

記入例1

 「建物外壁の塗装工事を行った。工事の内容は、建物の維持・原状回復を目的として、外壁のひび割れや外観を保つための補修塗装工事であり、耐久性や断熱性などの性能を高めるものではないため、修繕費として経費計上している。」

記入例2

 「サブリース業者とのサブリース契約を解消し、入居者との賃貸借契約へ移行した。移行からの数ヶ月間は空室が数件あったため、本年度は賃貸料収入が減額することとなった。」

記入例3

 「○月に○○市の不動産1件を売却した。売却月以降の賃貸料収入が計上されなくなったため、本年度は賃貸料収入が減額することとなった。」

まとめ

 例年とは異なる特殊な事情があれば、「特殊事情」欄を活用しましょう。税務署からの脱税の疑惑を掛けられるのを防ぐのに役立ち、税務調査を避ける自衛手段にもなります。収入や経費に大幅な変動がある場合は、メモ的なことでもいいので「特殊事情」欄に状況を記載しておきましょう。

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